発表一覧
動画発表(オンデマンド発表)は、下記の15本です。(申込順に掲載)
動画の視聴については、参加者への連絡のページに掲載します。視聴を希望される方は、参加申し込みの手続きが始まったら参加申込していただきますようお願いいたします。
O-1 高等学校における探究学習の教材開発と授業実践
- 教材をどのように作るか? –
愛知県立春日井工科高等学校 寺岡 広樹 発表資料
本年度より探究型学習が実施される。こうした中、その教材自身と授業実践の報告はあるが、教材をどのように制作したかを明示的に述べたものは少ない。そこで教材をどのように準備するかについて筆者の事例を紹介する。マイコンを使った電子工作の教材制作のポイントは、生徒にAIの仕組みを理解させるために、どの技術を選び、どう組み合わせていくかであり、ラズベリーパイを使った教材制作では、生徒がAIの活用を理解し、さらに研究方法を学ぶために、研究の問いをどのように視点を変えて発散し、収束させるかであることを報告する。
O-2 感染シミュレーションとデータ処理
千葉県立船橋啓明高等学校 谷川 佳隆 発表資料
人数の違いによる感染シミュレーション結果から、データを処理し、シミュレーション結果を考察させた。感染シミュレーションはScratchを活用し、シミュレーション結果をリストに格納するように変更する。リストにたまったデータをもとに、平均値・中央値・四分位数などを調べ、また箱ひげ図にして視覚化する。この過程を経て得た考察を入力させた。その実践と結果を報告する。
O-3 データベース指導実践「オフラインRDB・オンラインRDB」比較省察
私立佼成学園高等学校 布村 覚 発表資料
「情報の科学」では、データベース指導に関してAccessを用いて実施していた。しかし多くの業務においてフロントヤードのみならず、サイト管理、部品・商品在庫管理、顧客管理、職員管理などバックヤード業務を含めてあらゆるトランザクションをネットワーク上で処理する時代である。
経産省が掲げたDXレポートにも鑑み、近年ネットワーク指導と関連付けて「port80」を使ったブラウザ活用型オンラインDB指導に移行した。HTMLと併せて、プログラミング言語指導との並列的な位置づけでSQLを捉え、比較省察を行う。
O-4 情報科の先生はポートフォリオを作って公開しよう!
神奈川県立希望ケ丘高等学校 柴田 功 発表資料
今年度は、ほとんどの情報科の教員が、思考錯誤しながら、情報Iの授業作りに取り組んで行く年になります。そうした中、全高情研のような研究会は大変ありがたい情報共有の場になっています。しかし、このようなイベント型の機会にとらわれず日頃から情報科の授業についての情報共有ができることがさらに望ましいと考えます。そこで、情報科の授業作りのプロセスをポートフォリオにして公開し、全国規模で情報科の授業をより良くものにしていくことを提案します。
O-5 教科書から見た著作権教育の中高・高大連携の課題と提案
名古屋文理大学 情報メディア学部 小島 美柚
名古屋文理大学 情報メディア学部 青木 陸馬
名古屋文理大学 情報メディア学部 世良 清 発表資料
大学や高校のオンライン授業は、断続的ではあるが、数年間の試行錯誤を経て、実用的な段階になりつつある。昨今は教室授業を補完する形でハイブリッド授業が実施されるなど、多様な形態が見られる。その際、情報技術の活用だけでなく、コンテンツの充実や、それに伴う著作権処理が重要である。本報告は、中高の情報の教科書から学習内容を把握するとともに、大学生の実態調査から検証し、著作権教育の中高・高大連携を展望する。
O-6 ポートフォリオを活用した情報Ⅰの問題解決
神奈川県立横浜国際高等学校 鎌田 高徳 発表資料
情報Ⅰは4つの章で構成されているが、各章では生徒たちは学び成果物(プリント、デジタルデータ、振り返り等)をポートフォリオとしてまとめる活動が想定される。
このポートフォリオを授業時間外に生徒の学習内容の振り返りのためだけに使用するのではなく、情報Ⅰの各章のまとめとして問題解決のツールとして活用することで生徒たちの学びに向かう力を読み取れないかと考えた。
そこでDIKWピラミットを参考に問題解決を行う授業デザインを検討し、実行した事例報告を行う。
O-7 情報Ⅰと1人1台端末を活用した授業実践の報告と展望について
-一般教室で文房具のように端末を活用する授業を目指して-
神奈川県立上鶴間高等学校 相馬 臣彦 発表資料
今年度から「情報Ⅰ」が始まった。神奈川県立の高校では1人1台端末の活用もスタートした。そこで、コンピュータ教室から飛び出し、一般教室で行う「情報Ⅰ」の授業実践について報告する。本稿では、その授業実践の考察を行い、メリット、デメリットを整理し、どのような授業のあり方が効果的であるのか分析する。考察を踏まえて、「情報Ⅰ」の授業についての展望や文房具のように端末を活用した授業について方向性を提案する。
O-8 ICTのデメリットを補う習得型AL(普通授業実践編)
3年間の実践から新たにみえてきたこと
私立 大阪暁光高等学校 北辻 研人 発表資料
生徒の成績と学ぶ態度を照らし合わせ、成績上位者の学ぶ態度を模範とし、全体に指導する。超効率的に学び習得することができるアクティブラーニング(AL)を実践してきた。これまでは、選択授業など限定的な実践であった。今回は通常の授業で実践し1年から3年卒業までを追って調査改善し見えてきたことを報告する。情報の授業では、プログラミングなど習得型の学びで汎用性の高いALとして提案したい。
O-9 提出課題の改善点を具体化する相互評価の取組
大阪府立摂津高等学校 長瀬 勇輝
1年の情報Ⅰの取組では、Webフォームの穴埋めワークで知識を習得した後、各自テーマに沿って探究、ジャーナルや動画コンテンツ等にまとめる活動をしている。表現活動の途中で、情報デザインに関するルーブリックを活用し、相互評価・自己評価する時間を設けている。自らの制作物の改善点の具体化すること、及び幅広い話題にふれ、学習内容の理解を深めることをねらいとしている。課題の最終提出日までに、各自のペースで改善できるよう、各種ソフトウェアの動画マニュアルを配信し、個別最適化を図っている。
O-10 教員南極派遣プログラムにおける情報科教育の可能性
日出学園高等学校 武善 紀之 発表資料
教員南極派遣プログラムにより、第63次南極地域観測隊同行者として2021年10月から2022年3月まで南極観測に参加した。情報科教員としては初の派遣であり、情報科が行える南極からの授業の可能性を模索した。本発表は、その実践報告である。
O-11 4年間の情報Iの教材開発とその実践結果
CoderDojo 市川真間 太田 剛 発表資料
2018年度より4年間に渡って、情報Iを見据えて、問題解決、プログラミング、情報デザイン、データサイエンスに関係した教材の開発と実際の高校の「プログラミングとアルゴリズム」、「情報デザイン」、「メディアの編集と表現」「社会と情報」「情報の科学」の授業として実践、改良を行ってきた。情報Iの開始にあたり、それらの教材や成果を年間カリキュラムとして整理した。特に従来の「社会と情報」からの意向を考慮するとともに、情報Iの新しい内容に不慣れな教員にも対応できることを考慮している。
O-12 中等部1年生の変化・中等教育に求められる「情報」の在り方について
~GIGA世代の小学生を迎えて感じること~
私立田園調布学園中等部・高等部 村山 達哉 発表資料
GIGAスクール構想によって、小学校を対象にタブレット端末が配備(令和2年度)され、各小学校で1年以上端末を使用した経験のある生徒が中等部に入学した。
本発表では、小学校で「GIGA」を経験して本校に入学した中等部1年生のICTスキルの現状(従前との違い)を紹介するとともに、その児童たちが高校を卒業するまでの過程において、中等教育に求められる情報科(情報教育)の在り方について提案する。
O-13 「情報Ⅰ」で大切にしてほしいこと
和歌山県教育庁学校教育局県立学校教育課 肥田 真幸
和歌山県教育庁学校教育局県立学校教育課 長井 映雄 発表資料
情報Ⅰがついにスタートしました。社会では、「教員の指導力に課題があるのでは?」や、「各都道府県の研修はどうなっているのか?」、「採用は?」、「大学入学テストに出るけど、どう対策すべきか」といった様々なことが話されています。「情報Ⅰ」を子供たちに学ばせるために大切なことについて、まとめたいと思います。情報科の学びの充実に向け、日々邁進する2人での発表です。
O-14 情報Iのプログラミング学習環境に関する考察
名古屋高等学校 中西 渉 発表資料
情報Iではプログラミングが必須であり、実習を行うことが求められる。授業においてどのような環境を用いるかについて、理想と現実にギャップがあるという話もよく聞く。本稿では、各社の教科書の記述や、大学入学共通テストの試作問題・サンプル問題を比較した上で、現実的に想定される学習環境に関する考察を行う。
O-15 「情報Ⅰ」における情報モラル教育の実践とその考察
東京都立大島海洋国際高等学校 片江 康裕 発表資料 補助資料
ブレーンストーミング/KJ法による話し合いを通じて、情報モラル教育において注意すべきことと自らが実践できることを考えさせて、情報モラルへの意識を高める。標語作成とジェネレーションギャップへの取り組み方法の考案を題材として、グループで考えをまとめ上げる実践とする。
情報教育の中で重要な単元の一つである情報モラルを題材とし、「議論して結論を出す」ことを目的とした実践である。新しい生活の中で、生徒同士で共通理解を図り、協働的に学ぶ心構えにつなげたいと考えている。