日時
8月 9日(水)14:30~15:30
8月10日(木)10:00~11:00
ポスターセッション 発表内容
P-1 2025(令和7)年度からの大学情報入試
工学院大学附属中学校・高等学校 中野 由章
(要旨) 新学習指導要領に基づく2025(令和7)年度からの大学入試では,大学入学共通テストにおいて「情報」が出題される。しかしながら,試験を課すものの配点しなかったり極めて低い配点しかしない大学が存在する。一方,「情報」に高い配点をする大学や,個別学力試験で「情報」を出題することを決定している大学もある。これらの状況を概観し,高校現場でどのような対応をすべきかを提案し,参加者と議論(質疑応答)する。
P-2 フォントのデザインに挑戦
福井県立美方高等学校 木村 文彦
(要旨) 文書やポスター等のディジタル作品に文字を使うとき,書体,太さ,色を選ぶ。強調したいときは大きく,太くするだろうし,可愛い印象を与えたいときは丸みのある書体を選ぶだろう。ほとんどの場面で私たちは「選んでいる」。しかし選択できる候補の中にいい文字がなかったらどうするか。文字を「選ぶ」のではなく「作る」体験が,文字とデザインに対する理解を深めることを期待して実践した,フォント作りの授業を報告する。
P-3 一人一台端末導入後の授業設計の変化
大阪府立夕陽丘高等学校 勝山 衿佳
(要旨) 本校では,令和3年9月より一人一台端末の導入が始まった。教科「情報」においても,一人一台端末とクラウド型グループウェアの活用により,一層体験的な学習活動を充実させることが可能となった。本発表では,一人一台端末導入前後の授業設計・展開について比較分析した結果を述べる。
P-4 SSH指定校における情報Ⅰの扱い
お茶の水女子大学附属高等学校 山上 通惠
(要旨) 発表者は現在の勤務校でSSH指定校3校目となった。3つの学校はそれぞれ規模も目指す生徒像も異なるが,各学校での教育課程における情報Ⅰの取り扱いもまた大きく異なることに関心を持ち,令和4年度指定の全国217校のSSH指定校について調査を始めた。学習指導要領では本来認められていない2単位科目の1単位への減単がSSH特例措置により認められているが,それを情報Ⅰに適用することの是非について考察したい。
P-5 情報Iにおける「データの活用」の学習を目的とした統計図表生成アプリケーション「ピクトグラフィング」
青山学院大学 高橋 伶奈
(要旨) ピクトグラムを構成素とする統計図表生成アプリケーション「ピクトグラフィング」を開発した。本アプリケーションでは,学習者が指定する姿勢の人型ピクトグラムや外部から読み込んだピクトグラム画像を用いて統計図表を作成できる。情報Iにおける「データの活用」の領域での利用を想定しており,さらにクエリによるデータ操作,Web APIなどの学習事項で利用できる機能も備えている。
P-6 生徒と人型ピクトグラムが共に躍動!驚きのアプリケーション群が情報Iの授業を劇的に転換
青山学院大学ピクトグラム研究所 伊藤 一成
(要旨) 人型ピクトグラムに着目した情報Iの授業で活用できるアプリケーション群を開発している。情報デザインやプログラミングの概念を学習できる「ピクトグラミングシリーズ」,シーソーのメタファを用いてソートアルゴリズムについて学習できる「人型ピクソートグラム」,人型ピクトグラムを構成素とする統計図表(ピクトグラフ)をデータ操作やWeb APIの単元でも学習できる「ピクトグラフィング」などを中心に紹介する。
P-7 高校と高専における情報教育の比較と展望
米子工業高等専門学校 川戸 聡也
米子工業高等専門学校 守山 凜
(要旨) 学習指導要領の改訂により,高校では従来より大幅に拡充された情報教育が行われている。一方,高校と同様に中学校卒業直後の教育を担う国立高専では,モデルコアカリキュラムという共通の到達目標を踏まえた上で,各校にて独自に設計されたカリキュラムによる情報教育が行われている。本発表では,国立高専として米子高専を取り上げ,高校と国立高専の情報教育を比較して展望を見出すことで,双方の情報教育の交流と発展を図る。
P-8 授業や自習で利用可能なプログラミング問題練習サイト
大阪電気通信大学 島袋 舞子
(要旨) 本発表では,大学入学共通テスト「情報」を受験する高校生を対象に開発したプログラミング問題サイトを紹介する。生徒はWeb画面から進度に合わせた問題を選択し,画面でプログラムを書いて実行しながら結果を確認することができる。問題は,情報I/IIの教科書,および過去の大学入試問題のプログラムを参考に,内容と難易度を検討した。
P-9 入門から大学入試までを考慮したプログラミングの学習段階の検討
大阪電気通信大学 兼宗 進
大阪電気通信大学 漆原 宏丞
(要旨) 本発表では,生徒が学ぶプログラミングの内容について,情報Iの教科書で扱われる入門レベルから,大学入学共通テスト「情報」で出題される問題レベルまでの学習段階について,どのようなサンプルプログラムや練習問題で学習を進めればよいかを検討した。発表では具体的なプログラム例や問題例を示しつつ,生徒が無理なく進められる段階的な学習について検討したい。
P-10 教科書需要数に基づく高等学校情報科の教育状況調査
電気通信大学 赤池 英夫
(要旨) 教科書の発行に関する臨時措置法に基づき,各都道府県教育委員会は文部科学省に教科書需要数について報告する義務がある。そこで,文部科学省および適当な都道府県に対して,情報公開請求を行い教科書需要数のデータを入手した。これらから,情報科および関連する教科の教科書の発行状況(令和4年,令和5年)について,特に,情報Ⅰの実施学年,情報Ⅱの実施状況,他科目との関連などを都道府県との関わりのもとに検討考察する。
P-11 電気通信大学入学者選抜における科目「情報I」の取り扱い
電気通信大学 渡辺 博芳
電気通信大学 小宮 常康
電気通信大学 中山 泰一
(要旨) 電気通信大学は,高等学校学習指導要領(平成30年告示)に対応した入学者選抜が2025年度から実施されるにあたり,逸早く,情報理工学域一般選抜前期日程試験において科目「情報Ⅰ」を課して実施すると発表した。また,総合型・学校推薦型入試でもCBT方式を活用した科目「情報I」を含む選抜を日本で初めて実施する。これらの取組の概要を紹介し,意見交換を行いたい。
P-12 ビジュアルプログラミングは,テキストプログラミングの学習に生かされている?
~授業内アンケートによる探索的検討~
相模女子大学中学部・高等部 堺 和貴子
(要旨) これまでに,テキストプログラミングの前に,導入としてScratchを経験させる授業や,中学校でビジュアルプログラミングの経験のある生徒にPythonによるプログラミング演習を実施してきた。本発表では,これらの授業で実施した振り返りアンケートから,タイトルに掲げた「素朴な疑問」について,探索的に検討する。
P-13 Webアプリ「課題取組状況確認」の開発
近江兄弟社高等学校 長谷川 友彦
(要旨) Google Classroomでは,生徒が自身で取り組んだ課題の取組状況を確認するのが難しい。特に種類別に確認したり,フォームに入力した自己評価などを確認することはたいへん困難である。そこで,生徒が自身で課題の取組状況を確認できるWebアプリを開発した。実際に動作している場面も見てもらいながら,どのような思想のもと,どのように開発したかについて説明したいと考えている。
P-14 大学入試を中心とした情報分野の学力評価手法の検討
慶應義塾大学 植原 啓介
大阪学院大学 西田 知博
日本大学 谷 聖一
京都産業大学 安田 豊
獨協医科大学 坂東 宏和
國學院大學 高橋 尚子
電気通信大学 角田 博保
大阪大学 萩原 兼一
(要旨) 多くの大学が入試科目に「情報」を科すことを発表している。しかし,「情報」は他の教科に比べて歴史が浅く,十分に学力評価手法が確立していない。そこで,情報分野の知識体系の整理と学力評価手法の確立を目指して研究を開始した。本研究では,典型的な問題および多肢選択問題で学習成果を測るための作問手順書を作成し,また,情報分野特有のCBT出題システムの開発を目指す。更には,模擬試験を通して成果を評価する予定である。
P-15 「情報Ⅱ」はじめました。
東京都立六本木高等学校 千葉 緑
東京都立六本木高等学校 朝比奈 岳彦
東京都立六本木高等学校 髙谷 真弓
東京都立六本木高等学校 宮口 拓也
(要旨) 本校では,今年度から「情報Ⅱ」の授業を開講している。「情報Ⅱ」の授業では各単元について,探究的な活動を通して生徒の主体性や創造性を育むことを目指し,授業を行っている。今回は,4月から今まで行った「情報社会の進展と情報技術」,「コミュニケーションとコンテンツ」を中心に授業実践について報告する。
P-16 シミュレータ教材ProtoSimを活用したTCP/IPの仕組みと重要性を体験的に学ぶ授業の提案
大阪大学 北村 祐稀
大阪大学 長瀧 寛之
愛知県立小牧高等学校 井手 広康
大阪電気通信大学 兼宗 進
大阪大学 白井 詩沙香
(要旨) 「情報Ⅰ」の「情報通信ネットワークとデータの活用」では,プロトコルの役割について理解することが求められている。しかし,通信プロトコルは生徒にとって馴染みがなく,理解するのが難しい学習項目の一つである。本発表では,著者らが開発を進めている通信プロトコルシミュレータ教材ProtoSim(プロトシム)を活用したTCP/IPの仕組みと重要性を体験的に学ぶ授業を提案する。
P-17 Pythonの指導におけるアルゴリズム実装とモジュール・ライブラリ活用に関する省察
東京都立日野高等学校 布村 覚
(要旨) 従来アルゴリズムの実装をベースにコーディング指導実践を行ってきたが,共通テスト対応とライブラリ活用との方向性の狭間で困惑する。試作問題からも出題はアルゴリズムを軸にするコードの読解・記述となろうが,統計のためのPython活用において行数短縮など効率化で,後者にメリットがあると考える。昨年は後者の視点で実践を行ったが,今年は勤務校のニーズを踏まえ指導テーマの設定に関する妥当な解を模索中である。
P-18 共通鍵暗号・公開鍵暗号方式を各生徒のスマホとPCを使用して体感的に学習できるWebアプリBOUCHOを使用した実践
東京都立南多摩中等教育学校 御家 雄一
(要旨) 暗号化の学習では説明が例え話や理論紹介にとどまることが多い。今回使用したWebアプリ「BOUCHO」はメッセージ伝達の過程で共通鍵暗号方式・公開鍵暗号方式を使用した体験ができる。クライアント端末のみで動作するため,開くためのデータダウンロード以外ではサーバを通信をしない。そのため動作や準備がスムーズで,理論を扱ったあとに本アプリを使用して生徒の体験からの理解が促進されただろう。生徒評価も高かった。
P-19 回帰分析の結果から問題解決を考える授業
岡山県立岡山一宮高等学校 畑 英利
(要旨) 月別平均気温とアイスクリームの月別支出金額,人口10万人あたりの臨床医数と人口10万人あたりの病院数および診療所数といったといったオープンデータを使用し,それぞれのデータについて回帰直線と回帰式を求めて,なぜそのような結果になったのか,どのような原因が考えられるのか,問題を解決するのにはどうすればよいかということについて考えさせる授業を行いました。
P-20 データで見る高校生のコンピュータ活用と意識の変化(2023年度版)
東京都立町田高等学校 小原 格
(要旨) 本校における入学時のコンピュータ活用学習履歴に関するアンケート結果について,過去のデータと比較し本年度の結果を報告する。特に,新学習指導要領,旧学習指導要領での内容を確認するとともに,特徴的な差異について比較検討し考察する。また,利用目的や生徒の意識がどのように関連しているのかについて,経年変化とともに簡単に読み解いていく。
企業展示(株式会社」や「法人の種類」を含めない五十音順に掲載)
- アシアル株式会社
- 一般社団法人 ウェブ解析士協会
- 株式会社内田洋行
- エレコム株式会社
- 株式会社オデッセイ コミュニケーションズ
- カシオ計算機株式会社
- 株式会社技術評論社
- 株式会社サーティファイ
- 株式会社サカワ
- 株式会社ザ・ネット
- 実教出版株式会社
- シャープマーケティングジャパン株式会社
- 数研出版株式会社
- Sky株式会社
- ソフトバンク株式会社
- 株式会社東京化学同人
- 株式会社日経BP
- 日本データパシフィック株式会社
- 日本文教出版株式会社
- paiza株式会社
- 株式会社ベネッセコーポレーション
- 株式会社ラーンズ
- ライフイズテック株式会社