ポスターセッション

8/10(土)13:30~15:30 ポスターセッション


【ポスターセッション1】西東京国立三大学による文理協働高大接続教育について
国立大学法人 電気通信大学  吉田 史明
(要旨) 西東京に位置する国立三大学(東京外国語大学・東京農工大学・電気通信大学)がそれぞれの強みを生かして、文系・理系の枠を越えた「協働」を学ぶ実践型のグローバル人材育成プログラムを実践しています。今回はその中から3年目を迎えた高校生対象の高大接続教育としての取組「高校生グローバルスクール」を中心に紹介します。特に電通大のプログラムではmicro:bitを使ったプログラミングを文系志向の生徒にも行っています。

【ポスターセッション2】高等学校情報科教員採用試験実施状況
神戸市立科学技術高等学校  中野 由章   電気通信大学  中山 泰一
(要旨) 高等学校に教科「情報」が2003年度から新設され、今年度で実施17年目を迎えた。2000年度から3か年に亘り現職教員等研修会で教員を臨時的に養成し、その後は他教科同様継続的な教員採用が行なわれるはずだった。しかし、今日に至っても高等学校情報科教員採用試験が実施されていない県があり、また、実施しているところでも、他教科ではあり得ないような受験条件が付されていることがある。本稿では、教育委員会公開情報を元に、過去16年間の高等学校情報科教員採用試験実施状況を概観する。

【ポスターセッション3】教えないプログラミング授業の改善と実践報告
千葉県立生浜高等学校  太田 剛   放送大学  加藤 浩
(要旨) 情報Iでプログラミングが全生徒に必修になることから、2018年度と2019年度にプログラミングの初歩について、Scratchを使用し生徒が、主体的に自由にプログラミングを学習する授業を実施した。2019年度は前年度の反省を生かし、より多様な学習サンプルプログラムと、それに基づく自由なプログラムの開発の改善を行った。その結果、生徒はよりプログラミングを楽しむとともに、変数などの使用も増加した。

【ポスターセッション4】大学のプログラミング学習に挑戦!~高大接続の観点から
電気通信大学  赤澤 紀子
(要旨) 次期指導要領では、小学校、中学校、高等学校の発達段階に応じたプログラミング学習が実施される。そこで、本学では、高校生を対象とした大学のプログラミングの授業の先取りをe-learningを用いておこなう科目として開講した。本発表では、この取り組みについて、高校、大学の準備や、高校生のプログラミング学習の活動報告を行う。

【ポスターセッション5】情報科の学習環境を考える~「情報I」教員研修用教材を通して~
神奈川県教育委員会  柴田 功
(要旨) 文部科学省が作成した「高等学校情報科『情報I』教員研修用教材」の各演習に取り組み、その結果見えてきた、これからの情報科の授業実践に必要な学習環境について提案します。

【ポスターセッション6】生徒が作成した情報モラル標語のAI分析とその結果
千葉県立八千代東高等学校  谷川 佳隆
(要旨) IPAが主催している「ひろげよう情報モラル・セキュリティコンクール」に毎年標語部門で参加をしてきた。現勤務校で2014年から2018年まで応募した標語を、AIによるテキストマイニングをした結果を比較した内容を発表する。

【ポスターセッション7】科学研究用拡張ボード for micro:bit
神奈川工科大学  柏木 隆良
(要旨) 高校生の科学研究用のmicro:bit用オリジナル拡張ボードを製作しました。その実践的活用法を説明します。 http://zob.club/zob/srboard03/

【ポスターセッション8】反転授業が授業外学習時間に与える影響の一考察
徳山大学/広島大学  中嶋 克成
(要旨) 本学では情報系授業において反転授業を導入している。本発表では反転授業が学習者の授業外学習時間に与える影響を考察する事を目的とする。なお、反転授業に使用した動画(以下反転動画)は、自作のものを動画公開サイトに限定公開したものである。1単元終了後にととったアンケートの結果、学習者の授業外学習時間は、増加傾向にあり、その増加時間の平均は反転動画の時間を超えたものである事が分かった。また、自由記述欄を質的に分析したところ、反転動画が学習者の興味関心を引き出している事が分かった。

【ポスターセッション9】Micro:bitの通信機能による音楽を用いた協働学習の実践
大阪教育大学  尾崎 拓郎
(要旨)  次期学習指導要領改訂により,教科情報においてプログラミングの実践が必修となる.ロボット等を利用したフィジカルプログラミングによる実際の体験は重要であるが,予算面から高価な教材を人数分準備することは難しい.  そこで,本報告ではマイコンボードとして安価に入手可能なMicro:bitを用いて,これまで研究会等での実践をもとに,高校生向けの授業実践について述べる.

【ポスターセッション10】プログラミング的思考を取り入れたら授業がどう変わったか
神奈川県立茅ケ崎西浜高等学校  鎌田 高徳   神奈川大学  石澤 英樹  鍵山 和希
(要旨) 本校ではプログラミング的思考を取り入れた組織改善を3年間模索してきた。この思考を意図的に授業に取り入れることで、(1)授業が分かりやすくなり、(2)問題解決の手順を発見させやすくなったのではないかと考えている。このことを踏まえ、神奈川大学で教科教育法(情報)を履修している学生らと、プログラミング的思考を取り入れた教材を作成し、授業がどう変わったか検証してみた。

【ポスターセッション11】情報最新トピック集の歴史からみる情報社会の変遷
東京都立立川高等学校  佐藤 義弘
(要旨) 情報科唯一の資料集「情報最新トピック集」は2006年からほぼ毎年改訂を続け、2019で第11版を数える。この本でトピックと呼んでいる項目見出しの追加・削除の歴史は、情報社会の変化や学習指導要領への対応など、情報科の学習内容の変化と密接な関係がある。継続してきたからこそわかることを紹介し、情報科の変遷やこれからについて皆さんと考えたい。

【ポスターセッション12】加害者体験から個人情報の扱いを考える情報モラル教材の開発
帝京大学  田中 遼
(要旨) 本研究の目的は、加害者を体験することでSNSでの個人情報の扱い方を当事者として考えられるようになる教材を開発すること、及びその教材の効果を測定することである。そのため、架空のSNSから個人情報を特定する教材を開発した。それを用いて授業実践を行い生徒の記述した意見・感想を分析した。その結果、開発した教材を用いた授業により、生徒が個人情報の扱いについて意識的に考えられるようになることが確認できた。

【ポスターセッション13】主体的な学び、社会とつながった学び、新宿山吹の取組について
東京都立新宿山吹高等学校  和田 祐二
(要旨) 平成29度から文部科学省スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)の指定を受け、様々な取組を行っている。生徒一人ひとりが自分に合った科目やSPH活動を選択する「主体的な学び」、企業や大学、地域と連携した「社会とつながった学び」、また「主体性」を加速する山吹ポートフォリオの取組について紹介する。

【ポスターセッション14】ロボットやゲームのハードウェア作りを活用した情報処理教材の開発
近畿大学工業高等専門学校  政清 史晃
(要旨) 情報処理教育は、プログラミング教育等のソフトウェア教育が中心になりがちであるが、マイコンやメカトロニクスを含めたハードウェア教育を取り入れることで、情報処理システム全体が俯瞰して見渡せるようになり、より深い理解につながると考えている。今回、ゲームのハードウェアや自走式ロボット教材を開発したので紹介する。

【ポスターセッション15】記述式テストのデジタル採点
智辯学園和歌山高等学校  前川 倫男
(要旨) ICT活用の一環として、記述式テストの画像を、デジタル採点ソフトで採点し、集計、分析データにより、学習活動の評価を行う。正答率の低い設問の復習を行ったり、識別指数により設問の良否等を検討し、客観的な分析を行うことができ、生徒の学習指導の改善に役立てている。

【ポスターセッション16】中学生向け学校紹介RPGの製作
福岡県立鞍手高等学校  藤本 直樹
(要旨) 鞍手高校はSSHとSGHの両方の指定を受けた高校である。課題研究が盛んで、平成30年度2年理系クラス情報班が、本校Webサイトを魅力あるものにするために、RPGの手法を使った学校紹介ページ作成を企画し、シナリオ、イラスト、プログラミング等、各自の得意分野を活かしたグループに分かれてプロジェクト活動を行った。今回、情報系課題研究の実践例として報告する。

【ポスターセッション17】日本情報オリンピックの予選の活用しよう
特定非営利活動法人情報オリンピック日本委員会  筧 捷彦
(要旨) 情報1の4つの内容 (1) 情報社会の問題解決 (2) コミュニケーションと情報デザイン (3) コンピュータとプログラミング (4) 情報通信ネットワークとデータの活用 この(3)の目標として「日本情報オリンピック1次予選のBランク取得」を目指す。プログラミング教育のモチベーションもかねて、みんなで一次予選を突破し、次の目標の二次予選を目指してみよう。

【ポスターセッション18】なぜJavaScriptは情報教育で使われるのか?
放送大学 大学院  岡本 雄樹
(要旨) JavaScriptは1995年にブラウザ上で動作する言語として誕生し、現在ではローカルやサーバー上での実行やアプリ開発にも使われています。また言語仕様はECMAScriptとして標準化され、互換性を維持しつつ継続的な進化も続いております。 教育現場でもブラウザだけで動作する点が評価され昔から愛用されて数多くの成果を上げています。そこで、これからプログラミング教育に関わる方々のためにJavaScriptの教育利用について総括いたします。

【ポスターセッション19】高校生は Python でプログラムが組めるようになるのか?
神奈川県立横浜翠嵐高等学校  三井 栄慶
(要旨) 発表者の勤務校で本年度前期プログラミングの授業でPythonを取り扱った。HelloWorldからクイックソートまで扱ったときに生徒の学力はどのように変容したかを毎時間行った生徒の振り返りより示したい。

【ポスターセッション20】紙飛行機の手順書を作る情報デザインの授業
アサンプション国際高校  岡本 弘之
(要旨) 情報デザインの授業として、紙飛行機の制作手順書を制作する授業を企画した。手順書の制作だけでなく、実際に飛ばし飛行距離を記録しデータ分析の授業まで行う予定である。

【ポスターセッション21】みなさん、昨年の「夏休みの宿題」は終わりましたか?
武蔵野美術大学  加藤 光
(要旨) 前回の秋田の全国大会で、あの教科調査官から宿題が出たこと、みなさん覚えていらっしゃいますか? そう。講演資料の最終ページの「お願い」です。 あれから一年。夏休みが終わる直前になって宿題ができていないと慌てる子どものようですが、今回の発表をきっかけに、できていることも、できていないことも、正直にまとめてみました。「宿題」はまだ間に合います。宿題のための参考資料をもとに、一緒に宿題に取り組みませんか?

【ポスターセッション22】私が専門高校でやってきたこと
沖縄県立美来工科高等学校  長堂 忠司
(要旨) 情報コンテンツ分野を主に指導する珍しい学科に赴任して5年目を迎える。これまでの取り組みを紹介する。

【ポスターセッション23】人工知能技術の発展に起因する社会構造の変化及び新時代のシステムの構築
筑波大学附属高等学校  齋藤 遼太郎
(要旨) 本研究は、SGH(スーパーグローバルハイスクール)での教育の一環として、情報科に関わる内容を研究したものになります。
人工知能技術は現代に既に広く浸透しており、将来的にさらなる発展が予測される。その影響および効果を適切に捉え、主に職業の変遷について予測し、将来的に成立するであろう「アイデアを売却する」職業を考察し、それを行うことのできるWeb上のプラットフォームの開発を行った。

【ポスターセッション24】オンラインプログラミング環境「Bit Arrow」のPython対応
大阪電気通信大学  兼宗 進
(要旨) 共同プロジェクトで開発しているブラウザで動作するオンラインプログラミング環境「BitArrow」は、JavaScript、ドリトル、C、DNCL(大学入試センター出題用言語)に続き、Pythonに対応した。Pythonの実行は、ブラウザ内で動作するトランスパイラ方式と、プログラムをサーバーに送信するサーバー実行方式を用意することで、レスポンスと機能の使い分けを可能にした。BitArrowの特徴である授業管理機能と合わせた授業での活用を説明する予定である。